こんにちは。
今回は僕が今まで見てきた中でも、指折りの映画を紹介します。
それはずばり、、、、
「金田一少年の事件簿 上海魚人伝説」です。
有名推理漫画を原作としたドラマの映画版となっており、同時に堂本剛さんの演じた、初代金田一の完結編となっております。ちなみに当作品の原作は小説版となっており、映画のために書き下ろされたのだとか。
ちなみに僕が見たのは高校時代で、一応原作は小説を含めて読んでいたとはいえ、まだ堂本版金田一の連ドラを見たことがありませんでした(山田版は視聴済みだった)。まさかの映画版を先に見るという笑。それでも十分に楽しめましたし、むしろ心が突き動かされました。何なら連ドラも見てみようと思えるきっかけになりましたね。
その後もことあるごとに何回か鑑賞していますが、何回見てもいいですね。新たな発見がありますし、飽きません。
そこで今回は、この映画の魅力について語ります!
※一部本編及び連ドラ版のネタバレを含みます。ご注意ください!
①ドラマ以上の緊迫したストーリー
まずは簡単なあらすじから。
ある日金田一は幼馴染の美雪を介し、彼女のペンフレンド・レイリーから依頼を受けます。その内容は父が謎の死を遂げ、兄であるシャオロンが疑われているため、彼を助けて欲しいという内容でした。
依頼を受け、彼らはアゲウミ上海へと向かいます。金田一と美雪は慣れない中国語を使いながらも、雑技団に探りを入れていきます。
徐々に雑技団の人々と仲良くなるのも束の間、事件が発生します。公演中に団員の1人が殺害され、容疑はアリバイのないシャオロンに。しかし彼が犯人ではないと考えた金田一は、隙をついて彼と一緒に逃亡し、真実を探していく…というのが大まかなストーリーです。
僕がこの事件において、個人的にいいなと感じた部分は、以下の3つ。
まず1つ目は、上海を舞台に迫力あるアクションを見せている点。シャオロンと金田一は共に、現地の警察から逃亡し続けるのですが、とにかく見ていて飽きない臨場感のあるストーリーです。連ドラよりもアクションに重きを置いている印象を受けました。
ときには走って逃げたり。ときにはヒッチハイク…というより、こっそりトラックに乗ったり。ときにはローラーブレードを使ったり。
さらにはこのシャオロンというキャラ、事情があったとはいえ、最初は金田一と険悪なムードなんですよね。さらには逃亡中においても金田一と喧嘩します。しかしそれを乗り越え、2人で信頼関係を築き、さらに真実へと向かっていきます。2人の物語という観点からも、この映画にはとても引き込まれます。
次に2つ目は、日本にいる剣持警部や向井刑事と連携するところですね。1つ目とも被りますが、スケールの大きさを実感させます。まあ剣持警部の方は途中で上海の方に来るんですけどね笑。
そして3つ目は、金田一の挫折です。終盤において、犯人の仕掛けたトリックが分からず、謎を解き明かすこと、新たな友人であるシャオロンを助けることを諦めかけます。連ドラ版では見られない貴重なシーンと言えるでしょう。事件や犯人の手強さをそれとなく物語っているようにも思えます。
しかし、我らが金田一は簡単にはへこたれません。そこから彼が立ち上がる一連の流れがとてもカッコいいです。まさに必見。
さらには連ドラ以上の演出、謎解き、人間ドラマも魅力的。さらには後述しますが、ラストの展開も涙を誘うものとなっており、堂本版金田一の集大成に相応しい作品となっています。
②異国の地・上海での謎解き
シリーズ初の海外での謎解き。堂本版のラストを飾るだけあって、その舞台が上海というのも粋ですよね。どんどん成長している都市だからか、風景から躍動感が漂います。
昼の風景もさることながら、夜景は最高の一言に尽きます。活気あるもののどこかミステリアスな繁華街の光景は、金田一に合っているのではないでしょうか?さらには都市部だけでなく、郊外や下町の風景も描写。それによって没入感が高まっています。
ちなみに原作漫画において、海外が舞台になった事件は2つあるのですが、両方とも中国になっています。両方とも上海ではなく香港が舞台とはいえ、金田一は中国に縁があるのでしょうかねえ…?
③堂本版金田一の集大成
「1つの事件解決までの物語」としてだけでなく、「堂本版金田一の集大成」としても、僕は高く評価しています。
ラストのネタバレに少し触れますが、ヒロインの美雪が遠方に引っ越すことになってしまうんですよね。
蝋人形城(ドラマ1期最終回)のラストを意識したんですかね、このあたり。
しかしあのときとは違い、彼女は遠方に引っ越してしまい、学校でも会えなくなってしまいます。美雪は2人きりになった校庭で、金田一にそのことを伝えようとするのですが、そのときのやり取りがもう必見。少し寂しげではあるものの、同時にいつも通りの、見ていて安心するようなやり取りをこちらに見せてくれます。
さらにはその後に流れる連ドラのエンディング「ひとりじゃない」や「kissからはじまるミステリー」も最高の一言に尽きます。一緒に今までの事件のダイジェストも流れるのですが、これがまたいいんですよね。連ドラ時に流れていた曲ではあるのですが、どこか寂しげな印象を受けます。
そして最後には「good-bye はじめ」の文字が。
これにより(ああ、これで堂本版の金田一は終わるんだな)と切ない気持ちになってしまいます。しかしそう思えるということは、それだけ堂本版の内容が充実していたと捉えたいですね。
まとめ
このように、かなりクオリティの高い映画となっております。ふと時間のあるときなどに鑑賞してみるのはいかがでしょうか?
余談ですが、今作は女優・水川あさみさんのデビュー作でもあります。先ほど触れた美雪のペンフレンド・レイリーの役を演じていました。そういう意味でも、記念すべき一作と言えると思います。
いやー、いつか金ローでやってほしいなあ。もちろん家でも普通に見られるのですが、他の視聴者の方々と一緒に見ているという感覚って堪らないんですよね。さらに金ローで放送するに値すると思われただけでも、ファンとしては嬉しいものです。